黄金勇者ゴルドラン

●6代目勇者シリーズ。

 この作品を初めて見たとき「初代〜5代目までとは、少々違った世界観と価値観を持って見ないと、ついていけないかも……(笑)」と思いました。
 善と悪の間に繰り広げられる気の張り合いという、今までのようなピリッとするような緊張感があまり無いし、負けたら暗い未来が待っている……という2代目のような深刻さも無い。
 タクヤ達は平気な顔で悪役に話しかけて、悪を恐れもしない。
 ワルターはワルターで、今までの悪のように、威厳に満ち溢れるとか、恐れを抱かせる程の存在感……がある訳でもない。
 「ん!?このほのぼのさは何だ!?」と、この作品の世界に、困惑してしまったほど。
 悪は悪らしく、善は善らしく……があまり無いこの作品ですが、10話のうち何話かは、「これぞ悪の道!」という話がいくつか存在するので気が抜けない(笑)。
 いつもはヘラヘラしているワルターを見て、ある種、味方の様に感じていたけど、「彼はやはり悪なんだ」という、正に『天災は忘れた頃にやってくる』がバッチリ当てはまる瞬間である(27話:ゴルゴン強奪作戦)。

・最終話まで見終えて…… この作品って、5代目の引継ぎ路線……人とロボットとの心の成長物語ですね。悪も、善に引き込んじゃえ!ってやつでしょうか(笑)。
 悪は悪いから付き合わない、じゃなくて、悪とも味方と同等に接していけば、悪も善になる場合があるってことでしょうか?『朱に交われば赤くなる』じゃないけど、悪が善の中に入ったら、善になっちゃうんですよ(ホントか?)。
 でも、面白かったです。
 スタッフ様たちの個性がよく出てらした作品ですね。
 あみやまさはる氏の話は、もう面白すぎます(笑)。もう笑わずにはいられなくて……『20話ワルターの大冒険・25話猫島奇談など』
 とくに、37話は……こんなのアリ?って思うほど。
 ついに、レジェンドラに着いたかと思いきや、ハニワ王(アンタどこの王だ(爆笑))の罠で、ハニワ顔のドラン達まで作ってて、「オリジナルより22%強いのだ〜」って(爆笑)。
 でも、この話がここまで面白かったのって、あみや氏のほかに、ワタナベシンイチ氏も演出に加わっていたからだと思います。
 ワタナベ氏の演出は、面白いし、何よりとても楽しい!その演出さに、毎回感動してしまう。
 5代目で「ワタナベ氏の演出作品ってこんなにも面白いのか!」と知り(トレンドにご用心/小さな勇者等)、6代目にもワタナベ氏が手がけた話があると聞き、楽しみにしていた。
 ワタナベ氏の作品は先が読めない楽しさ満載。そして何より、ワタナベ氏が演出すると、毎回”誰か”が必ず、大変な苦労や苦悩(笑)に遭遇してしまう(ワザと遭遇させられてる?)。
 本作品では、33話の子連れ勇者。…………ここまで苦労させられてる勇者ってきっとアンタだけだよ(笑)。5代目の《小さな勇者》のドリルボーイもかなり苦労させられたと思うけど…‥‥


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