・レッドガイストの強さが半端ない。 オーボスに言われてダ・ガーンを攻撃している──いわば“仕事”として戦っているビオレッツェやピンキーに対して、レッドロンは本当にダ・ガーンを倒そうとしている。 確かに最初のうちは“仕事”として戦いをしていて、「ダ・ガーンを倒して早く胸糞の悪い地球を脱出したい」と口癖のように言っていた。 でも、ダ・ガーンにやられて罰として改造されて‥‥悔しかったのでしょう。 ・星史は、とにかくヤンチャーを目の敵にしている。 普段は、母親と一緒にいるのが恥ずかしいというか照れくさいというか、いわゆる思春期で、どことなく距離を取っているように見える。 それなのに、母親がヤンチャ―に構い、ヤンチャ―自分の母に甘えているのを見ると、なんかムカつく。 よく子供がやる、今は使っていないおもちゃなのに、貸してと言われると突然使いだすという可愛い心理状態です。 今回の星史の暴言「自分の星も守れなかったくせに」は、つい『売り言葉に買い言葉』で返してしまったパターンです。 螢は、ヤンチャ―が傷ついたことを察知したけど、星史は更に「二度と来るな」とまで叫んでしまう。 実は星史は、隊長になってから今日まで、まだ戦いによって自分の周囲の人が傷ついた経験がないんです。 連戦連勝で強運続き。スカイセイバーを失ってもアッサリと復活でき、ピンチになったらペガサスセイバーが登場し、再びピンチになればガ・オーンが現れ、再びピンチになればグレートダ・ガーンGXになり、トントン拍子に進んでいるので、“なんとかなる”と思っている。 アフリカ大陸が真っ二つに割れたときでも、“なんとかなる”と自分に言い聞かせ、ここまでいろいろ紆余曲折あったものの、実際‥‥本当になんとかなってしまっているのである(笑)。 まだ、『誰も傷ついたところを見たことがない』というのは、とても大きいです。 ・ヤンチャ―は、星史の母が作った料理は最高だとべた褒め。 気を使って言っているのか、地球料理の味がわからないので、これが普通だと思っているのか(汗)。 星史は、図書館で借りた本を読むも、2人の会話が気になって全く集中できない。 「美味しい美味しい」と感激しながら食べるヤンチャ―に、「母さんの料理が美味しいわけない」と呟く星史である。 ‥‥そんなに不味いのか。確かCDドラマで、自分で作った料理で腹壊して救急車の世話になったんだっけ。 結婚前に知らされた幸一郎だが、「ならば生まれてくるわが子を料理上手にさせればいい」という案には驚いたものです。 そして、生まれた星史を教育し、めでたく星史は料理上手な少年になりました。 ちなみに第1話。卵を両手に持ち、フライパンの角で器用に割って──。このシーンだけで、星史の料理の腕は手馴れているとわかります。 ・セブンチェンジャーは、ダ・ガーンを生け捕りにしたら、失われた星を甦らせる方法を教えてもいいとレッドロンから話を持ちかける。 よくよく考えると、そんな話は怪しすぎる。100%嘘であろう。プラネットエナジーはすべてオーボスによって回収されてしまっているのである。 それを取り戻さない限り復活は無理。例え取り戻したところで、もはや星本体がないのだから、そもそも無理。 セブンチェンジャーも、話半分に聞いているが、1%の可能性にも縋りたい気持ちはよくわかる。一方のヤンチャ―は、星史に「星を救えなかった」とバカにされてしまった為に頭に血が昇っており、その怪しすぎる『嘘』に引っかかってしまう。 ・ヤンチャ―が拷問を受けていることを知った星史。あれだけヤンチャ―と言い合っても、自分と同じ隊長であり、ともにオーボスを倒すことを目的としている仲間のため、放ってはおけない。 言い争いをするたびに、徐々に大人になっていく星史がいいですね。 監督曰く、これは『1人の子供の成長物語』を描く作品であり、最初の『めんどくさい、やめたい』『かっこいい、ヒーロー』という気持ちがあったころに比べて、『地球を護っていく』という自覚を持ち、そこに向かって進んでいく星史の姿は、見ていて気持ちがいいものです。 「もっと力があれば──」というセリフなんか、皆にキャーキャー騒がれて斜に構えていた初期とは雲泥の差です。 |