31話 地上絵のひみつ

・ペルーにある『ナスカの地上絵」を盗もうとするガイスター。
一度は、「ただの絵」とバカにしていたダイノガイストだが、何かのメッセージかもしれないと感じ取った。『宝の地図』かもしれないからだって。
・コウタが、「どこから見ても滑走路」と言う線だが、パパは「あれも地上絵の一部」だという。
パパの発言は当たっている。1939年に地上絵が発見された頃より、各段と空撮技術と撮影精度が向上した今日、当時には見えなかった線も絵の一部と判明し、2011年、2013年には新たな地上絵が見つかっている。
 徳田さんは、ナスカの地上絵を記事にしたいと思っており、この取材もその為だとか。「宇宙人が描いたに決まってる」という徳田さんに、パパは「それはダメだ」とキッパリ。
新聞は、真実を伝える物であり、“憶測”で書いてはならないと──。うん、それは言えてるね。

 ナスカの地上絵は、1つ1つの画が巨大で、空撮しないと全体像を知ることは出来ない。
 全ての絵が一筆書きで描かれおり、描かれた推測時期は紀元前200〜800年。
 通常の陸地であれば、雨に流されて風化して消えてしまうのだが、この地域は年回降水量が5o以下と極端に雨が降らない。それどころか、風すらも滅多に吹かない。
 風が吹かない&年回降水量5o以下を長い年月をかけて繰り返した結果、土壌は干上がり砂漠化。生命にとっては過酷な条件の為に、動物はおろか植物すら生息することは出来ず、草木1本生えていない。
※この生命にとっては劣悪な環境が、かえって地上絵の保存にとっては最高の条件となった。
 ナスカの地上絵は、七不思議として取りざたされたこともある。
 上空でしか全体像が見えない絵である。空撮など存在しなかった時代に、どうしてこんなにも繊細で正確な絵を描くことができたのか?
地上ではただの線であるものを、「上空ではこう見える」として描く技術を、その時代にどう会得したのか‥‥?
“場違いな遺物”として挙げられている。

・コウタが「グンカンチョウ」と指していた絵は、「コンドル」という名が一般的。徳田さんみたいな絵は、「巨人or宇宙飛行士」である。
エクスカイザーが見つけたのは、「矢印」と呼ばれており、NASAが宇宙探査衛星を打ち上げた際、発見された。
全長50キロの線は、渓谷や山脈を巻き込んで描かれているが、全くの“直線”であり、当時の技術では線を歪みなく描き続けるのはほぼ不可能なため、一躍話題になったのだが‥‥実は道路と送電線であり、誤認であったことが後になって判明する。‥‥うぅエクスカイザー、可哀想に。
この誤認の発表が、もし放映前に判明していたならば、エクスカイザーは別の絵からパワー貰えただろうな(無難なコンドルで良かった(-_-;))
・コウタ達が、地上絵の周りを普通に歩いているが、現実では絶対無理。専用の靴を履いて(種が靴底に付着している恐れから)許可のもとで歩くことが義務付けられている。
・「ナスカの地上絵の秘密」と知っている長老──と呼ぶべきお婆さんを発見し、連れてくる徳田さん。
“いかにも”という風体がかえって怪しすぎてしまい、まるで軽蔑したような目で見据えるコウタ達。
 なんと、ナスカにはある伝説が隠されており、「巨人が歩き、コンドルが舞いあがり、太陽が顔を隠す」つまりは“この世の終わり”なんだとか──。
・お婆さんの伝説通り、ナスカの地上絵が地上を歩いている。
 地上絵を歩かせようという発想が凄い‥‥。歩いている地上絵は、コウタを踏もうとした絵以外は全て実在する。
・お婆さんの伝説通りに物事が進んでいき、驚異的スピードで皆既日食が始まってゆく。
 ナスカの地上絵のど真ん中で闘いを始めるエクスカイザーとガイスター。コンドルも舞いあがり翼をバサバサ‥‥地上絵の全てが即効で消し飛んでしまう勢いである(^_^;)
 エクスカイザーはドラゴンカイザーに変形するも、ダイノガイストにボコボコにされ、瀕死の状態に‥‥。
 その時、送電線‥‥いや、地上絵の“矢印”が光り、エクスカイザーに新たな力を授けてくれた。

 う〜ん。なぜだろう。エクスカイザーがパワーアップした回なのに、私はあまりこの話が好きではなかったりする。
 専用靴でなければ立ち入りさえ出来ないほどの規制を強いている一帯のど真ん中で、激しいバトルを繰り広げるシーン。絵に対する畏敬の念とか欲しかったなぁ。私は当時は子供だったけれど、幼心に少し悲しかったのを覚えている。



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