48話 本当の宝物

・ガイスターの新しいアジトへ向かうグレートエクスカイザーとコウタ。
徳田さんは人質にされて張りつけにされている。
ガイスターは徳田さんに電流を流している。ぐったりしている徳田さんが命乞いをしているのに、「まだ死なな〜い!」と笑っている。
・コウタが、捕獲装置に向かってカイザーブレスを翳すとビームが発射され、ゴッドマックスとウルトラレイカーが捕獲装置から解放された。
カイザーブレスも、だんだん何でもありになってきて驚かなくなったが、ここまでの機能があるとは思わなかった。
しかし‥‥コウタは小3なのに服を着たまま素潜りし(結構な深さまで)、目を開け‥‥よく息が続くものである。
・捕獲装置に捕えていたゴッドマックスとウルトラレイカーを逃がされ、人質として捕えていた徳田さんも逃がされ‥‥。ついにダイノガイスト様がブチ切れた!
コウタさえいなければ──!と思ったのと、エクスカイザーとコウタの関係を知っているためか、コウモリを使ってコウタを捕えさせた。
足をバタバタさせながら抵抗するコウタ(とりあえずバンザイして上着を脱ごう!)
ダイノガイストはコウタを捕えて「土産だ」と高笑いして宇宙へと飛びだってしまった。
もちろん、ダイノガイストはコウタを「土産」にするつもりはなく、コウタを捕えて逃げればグレートエクスカイザーが追いかけてくると思っての事である。
・月面に降り立つダイノガイストと、ダイノガイストを追ってきたグレートエクスカイザー。
新OPのラストで月面でにらみ合う2人が映っていたので、ここが“決戦の地”であることは明白。‥‥いよいよだなぁと思う。
・コウタを助けたいなら武器を捨てろとダイノガイストに言われ、アッサリと手にしていた武器を捨てるグレートエクスカイザー。
「そんなに小僧が大切か?」と聞いたダイノガイストに、グレートエクスカイザーは「コウタだけではない。全ての命が大切だ」と答えた。
‥‥ここは、コウタのためにも「そうだ」と言って欲しかったが、この“全ての命”に、ダイノガイストは自身の命も含まれていると知るのである。
このエクスカイザーの発言がラストに繋がるので、進行上必要不可欠なものだったと思う。
この星の宝物は、1話の『カメラ』に始まり、『リニアモーターカー』など、なかにはしょうもない物もあったが、最終的な宝物は──まさしく『命』であった。うむ、とてもよく練られた作品である。
・月面での決戦。グレートエクスカイザーのマスクが取れてしまう。そして、最後の最後で力を振り絞って金色に光り、見事敵を撃破するのである。
この描写は、次代以降の勇者にも受け継がれていくのである。
・もう体を起こす力もないダイノガイストは、グレートエクスカイザーに向かって自分を殺せと言うが、それでもグレートエクスカイザーは首を縦に振らず、命は『宝』であり、それはダイノガイストの命であっても同じこと。そのため、それでも“生きて”償うべきと諭す。
ならば‥‥と、太陽へと突っ込んでいった。追っている途中でドラゴンカイザーが太陽に引きつけられていく。「太陽の引力圏に入ったか!?」って、そうとう熱いはずだけど‥‥コウタは熱くないんかい!
・自決するダイノガイスト。幼児番組らしく、番組内では、例えどんな爆発があろうとも1人の怪我人さえ出さなかったのだが、最後の最後で敵ボスが死亡するという──(汗)。
・任務が終わればすぐ帰るエクスカイザー。せめて1晩ぐらいコウタと一緒にいてやればいいのに。
コウタの「また会える?」に、「約束できない」と返すエクスカイザーは残酷である。
エクスカイザーは、「次の任務があるから」と言うが、仕事一筋で働き続けたら、過労死するんじゃ──?
・翌日、コウタはいつものようにエクスカイザーの隣にいる。でも‥‥話しかけてもエクスカイザーはもういない。
カイザーブレスをカチカチさせながら、半泣き。
そこへ、ママがやってくる。ママはコウタの秘密を知っていたのかもしれません。
「どんなお友達とお別れしたのかは知らないけれど──」。コウタが寂しそうな理由を分かっています。絶対‥‥知っていたと思います。
この時のママ、微妙に声が上ずっていたけど、本当に泣いていたそうですね。
さとうあいさんって、この時からすでにお婆さん役が多かったんですものね。スタッフも“若いママ”役にさとうあいさんを起用させ、しかも裏声で話させるって──本当によく思いついたものです。
素晴らしいママ役だったと思います。

『当時の思い出を振り返って‥‥』
・カッコいいエクスカイザーは幼児に絶大な支持を受け、ロボットはもちろん、カイザーブレスや剣はのきなみ完売したぐらいだった!
当時小学生の私は、女の子だけど‥‥エクスカイザーのかっこよさに惚れてロボットがどうしても欲しかった。
でも、どこも『売切れ』。父が色んな店を走り回ってくれてもダメで、悲しいけど諦めたのを覚えている。
※当時はインターネットがなかったから(そもそもパソコンすらない)、オークションやフリマサイトなんてありませんからねぇ(^_^;)。
しかし‥‥エクスカイザーって、メディア戦略を一切意識しない作品だったんです。
だからなのか、子ども(エクスカイザーの対象年齢は“幼児”)以外の層には意外なぐらい殆どウケなかったというか、認知もあまりされていなかった──(T_T)。
幼児以外の層に受けないということは‥‥要は“幼児が買いそうにない”商品には力を注がないということになる。
聞きたいBGMが欲しくて買ったサウンドトラックはとても中途半端な仕上がりになっており(泣)、そのサントラ2枚にはショートドラマの1つさえ収録されず(以後のシリーズには有るのに(/_;))、必死で買い集めたビデオは途中から販売中止になってしまった(大泣)。
当時は諦めるしか無かったが、5年‥‥10年と経ってくると、当時観ていた世代も大人になり、再放送を観て、改めてエクスカイザーの魅力に気づかされる。
そうなると、やっぱりサントラCDが欲しい!DVDも欲しい!と思うものである(私も思った)。
おかげさまで、放送から14年経ってようやくCDとDVDが発売され‥‥私も即効で買ったのである。
更に、全盛期ファミコン時代にあり、ゲームはただの一つも発売されず‥‥(号泣)、当時小学生の私には幾分ショックなことが多かった。
当時のエクスカイザーにはゲームソフトが一切無いのは、エクスカイザーに細かな“設定”が設けられていなかった為に、改めて設定を設けて発売することが困難だったと、当時の雑誌かなにかで聞いた気がしました。
※意外なことだが、コウタの住んでいる都市の設定も存在しないらしい(ビックリ)。
次作のファイバードはファミコンソフトが発売され、私も買ったが‥‥‥‥ただのシューティングゲームだった。
あまりにも単純であっという間に全面クリアしてしまい‥‥正直面白くなかった(泣)。

ただ一番ショックだったのは‥‥TVでは、ダイノガイストは自決しているが、なんと絵当時の絵本ではエクスカイザーがダイノガイストを残酷にも太陽に叩き落としていたということ。
子どもの頃見ただけなので、てっきり私の幻だと思って“忘れたい記憶”としていたところ──ネットに当時の絵本が公開されていて‥‥幻ではなかったと改めて落ち込んでしまった(幻のままにしておけばよかった)。

エクスカイザーを観て、2代目‥‥3代目‥‥と7代目まで全ての勇者シリーズを全話リアルタイムで観ることができて、本当に良かったと思います。

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