26話 封鎖された街

・せっかくの夏休みだというのに、ダ・ガーンが心配のあまり、毎日が楽しくないしやる気もない。幼馴染のヒカルは、そんな星史の異変を感じ取って、心配して尋ねに来る。
・ただダ・ガーンの帰りを待つのがもどかしい星史は、ガ・オーンを連れて、地球防衛機構軍へ──。防衛軍の力を借りて、地球を襲いにくる敵を一緒に倒して欲しいと、協力を仰ぎに行く。
 とはいえ、誰に頼めばいいのか分からないので、取りあえずは自分の父親‥‥高杉大佐に会わせてくれと頼む。
 名指しされた高杉大佐は「なんで私が?」と首をかしげるが(そりゃそうだ(^_^;))、直々にダ・ガーンの隊長がやってきて、断る理由もないので会うことを決める。
・ダ・ガーンの隊長である星史は、父である高杉大佐に会う。父親という事もあって、とても軽いノリで挨拶するので、郷上大佐は星史の事が気に入らない様子で、冷やかに観察。
・郷上大佐の質問攻めに合い、しどろもどろになってゆく星史。
 どうして地球を助けてくれるのかと聞かれ、「地球が危ないから。どうでもいいだろう?」と星史は言うが、所詮他人事の為に、命張って助けてくれる奇特な『正義の味方』なんて怪しすぎる。何か裏があるのではないかと疑ってしまうのは至極当然だろう。
 せめてマスクを取ってくれと頼まれた星史は、「地球の空気を吸うと死ぬ」という意味不明な返答をし、何故高杉大佐を知っているのかと聞かれ‥‥‥‥「有名だから」今にもブチ切れそうな郷上大佐に笑ってしまった。
・「彼を調査するべきだ」と郷上大佐が高杉大佐に強く要望する。高杉大佐はその必要はないというが、郷上大佐は食い下がらない。敵の事を聞きたくて質問したのに、闘っている隊長本人が何も知らないなんて、そんなバカな話があるか!?という感じだ。
 今の星史は降りかかってくる火の粉を払っているだけで、火種が何処なのか調べる気は無い。それは敵側のビオレッツェも呆れて指摘したぐらいです。
・地球の空気を吸うと死ぬと言ってたくせに、ジュースを飲んでいる星史。軍人に隠れて飲んでおり、星史本人はばれてないと思っているが‥‥郷上大佐はしっかり監視カメラでチェックしていた(怖い〜汗)。
・ガ・オーンと接し、興味津々で構造を調べる軍人らに、星史は激怒。地球防衛機構軍を飛び出し自宅に帰ると‥‥なんと緑が浜が封鎖されていた。
 星史が地球防衛機構軍に電話して父親を呼び出すと、高杉大佐は「ダ・ガーンの隊長から協力要請があったので、協力している」と言うではないか。星史はその言葉に「こんな筈じゃなかったのに‥‥」と嘆いた。
 星史は地球を護りたい。地球防衛機構軍も地球を護りたい。しかし両者の護り方・価値観・考え方は違う。軍隊を持っている地球防衛機構軍の協力の仕方は、その軍事力を以て敵を殲滅することである。
 それに‥‥地球の隊長が協力を仰ぎに来たものの、本当に味方である保証はどこにもない。嘘を付いている可能性だって十分にあり、軍の情報を得るために潜入して、敵と共に攻めてくる可能性だってある。住民の安全を第一に考えるのであれば、実は地球防衛機構軍の方法が正しい‥‥のでしょう。
・ピンキーが怪しいと睨む地球防衛機構軍。ピンキー邸を不審に思い、調査しているそうだ。
その推理、見事に“当たり”である。一方の星史は、あんなに近くに居ながらピンキーが怪しいなんて、思ってもいない。
 ヒカルを尋問し、情報を持っているから帰すことはできないと言う郷上大佐は、まるで非人道的で酷いように描かれているが、客観的に見れば、父親が大佐という“特権”を利用して、「俺の友達は連れて行くな!」と軍に食って掛かる星史の方が理不尽なクレームを付けているようにさえ思えてくる。
 どちらかが間違っているとは言えない。勇者シリーズ3代目は、主人公が大人びたこともあって、初代・2代目とはまた違ったスタイルの楽しみがありますね。

戻る 次へ トップ ホーム