33話 過去からのメッセージ

・湖畔に咲く美しい百合の花。そっと触れようとする天野博士。「ひろ君」という声に耳を澄ますと、その先には30年前に亡くなった最愛の妻ユリが佇んでいた。
※『天野ユリ』さんの声優さんが『天野由梨』。絶対狙っていると思う。
 ユリちゃんは、不思議なことに「ドライアス様に従うように」「宇宙警備隊にと手と組むのは止めて」と博士に告げていた。
 追いかけながら目が覚めた博士は、結婚指輪を探し出した。すると、今、庭でゴミ焼きをしているとのこと。大急ぎで庭に駆け出し、火傷をものともせ青いケースを拾い上げた。
※ゴミ焼きって‥‥。コラー!なんでもかんでも一緒くたにして燃やすなー!!
・天野博士が火傷をしながらも拾ったケースの中身が気になるケンタ達。中身は、宝石が取れてしまった結婚指輪だった。
※『博士』と書いて『ヒロシ』と読むのね(^_^;)
 指輪が捨てられそうになった為に、ユリちゃんは夢枕に立ったのかもしれないと博士は思うが、ニュースの「亡くなった肉親や先祖が夢に現れドライアスに従うよう忠告する」と聞き、そういえばユリちゃんも同じことを言っていた!と思い出す。
 この一連の奇妙な現象はなんなのか?司会者が、ゲストで呼ばれたインチキ霊能者(汗)に問うと、確たる証拠もないのに「すでに死後の世界がドライアスに支配されているから」と実に適当な回答をしている(自称霊能者なんてそんなものだ(笑))。
 それを聞いた天野博士は、ユリちゃんが「ドライアスに従え」と言うこと自体があり得ないと激怒する。
 ユリちゃんは、博士が大学生だった頃に知り合い、世間に認められなかった(その頃から干されていたのか)自分の研究と才能を理解してくれていた。いつしか2人は結婚。博士は研究一筋、ユリちゃんはボランティア医師として、それぞれ人々の為に尽力していた。
 しかしある日、トラックに轢かれそうになったお婆さんを助けるため、身代りとなって亡くなってしまう。結婚指輪が土台だけになってしまったのは、この事故がきっかけだった。
 博士はユリちゃんの遺志を継ぐべく、研究室にこもるのをやめ、世のため人のため、世界の平和のために立ち上がったのである。
 こうなったら、直接本人に聞こうと、博士は『イタコメカ』を発明。
※たった数時間で作れるものなの?もしかしたら、昔の作りかけかなぁ。だとしたら、なんだかせつない。
※このイタコメカは、ドラマCD『ユリちゃんに愛の花束を』で大活躍する。呼び出すのはユリちゃんに限らず、サンライズキャラが次々と呼び出され、なぜか6代目のワルターまで呼び出されている(やりたい放題なドラマだった)。
・死者を呼び出す‥‥。科学者なのに、幽霊の存在を信じて呼び出すという『科学の域』を超えてしまった天野博士。
 スイッチオンでスモークが床に広がり、ハルカは悲鳴を挙げる。幽霊が気負わず出てきやすいよう演出をする天野博士は、木魚の音も鳴る様に設定していた。しかし‥‥‥‥ユリちゃんは出てこなかった。
・その夜、警察の独身寮で眠っている佐津田刑事。独身の為に片付いていない部屋が哀愁を誘う。
 夢の中で自分の先祖達とご対面♪十手持ちの奉行に、明治政府の警察官?らしい人達が佐津田さんを取り囲んで、「ドライアス様に従え!」とぐるぐる周りながら佐津田さんを脅していく。先祖代々警察関係のお仕事をしていらっしゃるんですね。もはや“血”ですね。
 一方、モモ子さん宅。ゴミで散乱していた佐津田さんの部屋とは違い、さすが女の子のお部屋で綺麗で片付いています。
 モモ子さんの先祖は‥‥やったぁ清少納言!これにはモモ子さんも「やっぱり私には才女の血が流れている」と大感動である。
 しかし喜んだのもつかの間、清少納言はモモ子さんに、「なぜそなたはファイバードに肩入れするのです?私の子孫ならばドライアス様の味方をなされませ」と説教されていまう。
・怪現象の原因は、Dr.ジャンゴの仕業だった。『夢枕マシーン』という機械を発明し、そこから出る電波によって人間の記憶中枢を刺激し、先祖の夢を見させる。先祖から『ドライアスへの忠誠を誓うように』とお告げがあれば、いかな人間でも断れないだろうという‥‥。
 シュラは、「よくもこんなバカバカしい作戦が思いつくな」というが、この発明は素晴らい‥‥っていうか、発想が凄いよ。
・火鳥さんは、イタコメカが気になったのかあちこち探り、どこも壊れていないことに気付いた。
 再起動すると、雰囲気づくりの木魚とスモークが──。そして、あの世からユリちゃんが現れたのである。
 火鳥さんは勿論見えているが、動物のチャンプも見えているらしい。
 ユリちゃんが正座をしてかしこまっているのにつられ、慌てて火鳥さんもその場に正座。ユリちゃんの顔色が悪いと指摘し(爆)、ユリちゃんは「なにぶん幽霊ですから」と返し‥‥(-_-;)。
 ユリちゃんは、おかしな電波に邪魔されて天野博士の夢枕に立つことができないのだという(‥‥頑丈な壁さえも通り抜けられる幽霊が、電波に影響されるの?)。ユリちゃんは、絶対に『ドライアスに従え』などと思っていないと火鳥さんに告げ、それを博士に伝えてほしいとお願いした。
・翌朝、昨夜の出来事を博士に伝えた火鳥さん。
 博士は博士で、ユリちゃんの『夢のおつげ』が気になって調べており、東京タワーから妙な電波が流れているのをキャッチした。
 早速行こうかと準備していたところ、たまたま上空を飛んでいたガードウィングが「面白そうだ」と言って単独でドライアスを倒しに行ってしまう。
 しかし‥‥結局口だけで全く戦力にならない!ドライアスのメカ獣の周りをチョコチョコ飛んでいるようなものなのであり、後からやってきたガードチームは、口をそろえて「あいつは何をやっているんだ?」と呆れていた。
・ジャンゴは、電波を強めると、まるで人々を洗脳するかのごとく、「従え‥‥ドライアス様に従え‥‥」と半強制的に洗脳しだす。
 笑っちゃうことに、声優さんは飯塚昭三さんである。ダイノガイスト様があの世からお告げを──!?もしかしたら、あの世はダイノガイスト様が支配していて、部下であるダイノガイストに従えって〜!?もしそうならば喜んで‥‥(爆)。
・闘いが終わり、日も暮れ、今日起こったことをユリちゃんの墓前に報告する博士たち。天野平和研究所の裏山に、墓を建てたのですか‥‥。
 これからも、宇宙平和のために尽力するので見守ってほしいと手を合わせるハルカとケンタ。火鳥さんは、ユリちゃんの墓前で優しそうな笑顔を見せている。
 地球に来て、火鳥さんは初めて『死』に触れたんですよね‥‥。エネルギー生命体の『死』と人間の『死』ってどう違うのかなぁ。生きている以上いつかは死ぬわけだけど、設定では20000才の火鳥さんからしたら、人間の一生なんてあっという間だろうな。
 事件が解決して母星に帰って、100年後地球に遊びに来ても、地球上の生物は“総入れ替え”されている。“生命の循環”という言葉が見える瞬間かもしれない。


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