43話 俺たちの使命

・ゴミだらけの島『夢見ヶ島』が火事になり、消防車が出動。その中に、ガードファイアーも加わっていた。
 そこへ、ガードウイングがやってきた。手伝いに来た‥‥わけではないみたいで、「すごい量のゴミだな〜」と『やじうま』感覚である。
 ガードファイアーは消火を手伝うように命じるが、ガードウイングは、自分が火を消す義務は一切無いと断言。むしろ消防車であるガードファイアーがその役目だろうと嘲笑った。
 確かに‥‥ガードウイングが消火を手伝ったら不自然かもしれない。しかし‥‥なんとも棘のある言い返しである(;^_^A。
・年々、ゴミ問題が深刻になっている。このアニメが放映されたのは91年だが、その頃から現在に至るまで、あまり解決はされていないように感じるなぁ。
ゴミを捨てる場所で皆が困っているのなら、「だったら家もゴミを出すのをやめようか?」と火鳥さん。しかし‥‥それはそれで問題で、「捨てるのをやめたら、今度は僕たちが困っちゃう」とケンタ。
「どっちになっても困るのかぁ」と、火鳥さんは悩むのであった。
因みに、美子先生の「本当は全部焼いてしまえばいい」という発言は、医師らしからぬ発言でしたね。
・ゴミ問題を解決するため、博士が開発したマシン。それは‥‥ゴミを凍らせて体積を減らすというものだった。
最初は、凄いものを発明した!と驚く皆であったが、冷静に考えると──体積が減ったからといって、ゴミそのものが無くなったわけではないことに気づく。更に‥‥氷はいつか解ける。つまり‥‥全く意味がない発明であった(爆)。
 もはやゴミ問題はお手上げ状態で、火鳥さんはどうしたものかと項垂れるのであった。
・街中にゴミカプセルが飛来し、人々を毒ガスで苦しめている。
宇宙警備隊は各々でカプセルを回収するが、カプセルは絶えず飛来してくるので、元を絶たねばならない。
カプセルはどこかから打ち上げられているので、空から探せばいい。
火鳥さんがファイアージェットで自分で探しても良いが、ここは、暇しているガードウイングに任せたい。
プライドが高く、横柄で、人を見下す(?)傾向のある彼に、さて、どうやって頼みごとをすればいいのか?
「カプセルがどこから打ち上げられているか、調べてほしい」と頼む火鳥さん。
ガードチームの面々が地べた這いずり回ってカプセルを回収する中(失礼)、自分には根幹である『打ち上げ場所(ドライアスの本拠地)を探すという、優位に立てる命令に、嬉しそうなガーウイング。二つ返事で了承し、飛んで行ったのである(さすが、隊長の火鳥さんは、個々を見極める能力があるなぁ)。
嬉しそうに飛んでいったガードウィングを眺めながら、気に入らないのはガードファイアーである。あいつだけ特別な指示を与えられ、自分は地べたを這い‥‥って、でも、これも大事な仕事なのよ。
・カプセルの打ち上げ場所を見つけたガードウィング。でも‥‥仲間に連絡しない。
ドライアスに見つかり、戦闘になった。‥‥でも、仲間に連絡しない。
仲間を信じていないわけでは無いだろうが、俺様気質で、自分一人で倒せるんだ!というプライドが強すぎる。
因みに公式設定だと、彼の宇宙警備隊の志望動機は『かっこいいから』である。晴れて警備隊に配属されて、ドライアス撲滅の為に地球に派遣される場合、果たしてどのくらいの能力が必要となるのだろうか?
・夢見ヶ島にやってきたガードファイアーは、仲間に連絡せずに勝手に戦っているガードウイングに激怒。
「ガードウイング、何だこの火事は!」
そのセリフ、言う相手が違うよ。元はドライアスが悪いんでしょうが。ガードウイングは応戦している身なので、彼が火事を起こしているのではない。本来は手助けするのが筋である。
ガードウイングは、ガードファイアーが来てくれたことに礼を言うことはなかった。どうせ来たならさっさと火を消すよう指示をしたのである。
ついに切れたガードファイアーは、自らも戦闘に参加‥‥するが、協力し合って戦うつもりはない(あんただって、結局は仲間に連絡してないじゃんよ)
・二人は勝手にドライアスを攻撃し、それぞれが死角を作ってしまっている為、照準は外れてカプセルに命中して毒ガス噴射&ゴミに命中し火事発生──と、もうムチャクチャ。しまいには取っ組み合いの喧嘩になってしまう。
しかしよく見ると、意外にも手を出しているのはガードファイアーだけで、ガードウイングは払いのけているだけである。
・やっとこさ、リーダーのガードスターがやってきた。
 誰も自分に何も連絡してくれないって‥‥悲しいね(一応、ガードチームのリーダーだよね)。
 ガードスターは二人のケンカを仲裁しようとするが、聞いてくれない。
 ガードファイアーは、自分まで怒られているのが気に入らない。だって『全ての原因は全てガードウイング側にあり、あいつはこんなに悪いんだから!』と、リーダーに猛抗議。
 しかし冷静に俯瞰してみると、先に手を出したのは自分。俺は悪くないからあいつの方を責めろと抗議しているのも自分である。
・リーダーの仲裁も空しく、なおも勝手に戦い続ける二人。
 仕方ないのでガードスターも単独で戦うが‥‥やはり無理だった。
 リーダーなのに指示は聞いてもらえず、無視され、戦闘のとばっちりを受け、しまいには下敷きにされ‥‥あんた本当にリーダーかよ。
・続いて応戦にやってきたファイアージェットが体当たり。
態勢を崩した隙に、さぁ合体フォーメーション!とガードスターが掛け声をあげると、2人はそれを拒否して単身敵に突っ込んでいく。
みかねたガードスターはついにブチ切れ、2人めがけてガードブラスターを打ち込んだ。
何言っても聞かないからね。もはやこれしか手は無いよね‥‥。でも、すごい仲裁方法。銃なんて、手加減できないのによく味方めがけて撃ったな(しかも命中)。
・ガードスターは、自分たちが宇宙警備隊として何をしに地球に来たのかを説いています。
ドライアスを倒すのも大事。しかしそれと同じく、地球人を護るのも大事である。それは宇宙警備隊に科せられた『使命』である。
ドライアスの攻撃とはいえ、火事に至った原因の一部は、地球人が捨てた“ゴミの山”のせいである。それなのに、地球人の行為には一切言及せず、それでも地球人を必死に護ろうとしてくれている貴方たちには頭が下がるよ。
ガードウイングだけは、地球人が捨てたゴミについて文句言っていた。地球人を護って味方して許してくれる他の宇宙警備隊に対し、『ちょっと待て、それは違うんじゃないの?』と否定をしてくる彼は、どこか人間臭くて火鳥さんの次に人気が高かった。
・戦闘が終わり、夕暮れをバックに、自分たちのケンカによって面倒を起こしてしまい申し訳ないと謝るガードファイアー。
「俺とこいつが勝手なことをした」という言い方に「勝手なことをしたのはお前だ」と文句をつけるガードウイング。
ガードファイアーは、ガードウイングが謝ろうとしないので、折れてやっているのだが‥‥。
確かに、ドライアスと戦闘中であることを知らせなかったガードウイングも悪いが、ガードウイングに暴言を吐いたのも、暴力をふるったのもガードファイアーであり、ガードウイングは言い返して彼の拳を払っていただけである。
どうすれば仲良くなれるか‥‥ということで、指切りをすることになった(笑)。
仲間割れをする勇者は各シリーズ中にも何話かありますが、暴力にまで発展したのは2代目のこの話数だけだったのかな?


戻る次へトップホーム