44話 ブラッククリスマス

・世間はクリスマスムード一色。
 火鳥さんが「クリスマスって何?」と聞くと、ケンタは「プレゼントをもらえる日」と即答。
 ハルカは、キリストと世界平和を結びつけて伝えようとするが、子どもがそこまで「世界平和」にこだわる必要などない。
 子どもはただ純粋に「プレゼントをもらえる日」でいいのよ、ハルカちゃん。
 火鳥さんも、聞く前に少しは自分で調べたら良いと思うが、よく考えたら地球に永住するわけでもないんだから、調べるより聞いた方が手っ取り早いわな(;^_^A
・佐津田さんがサンタに扮して天野平和化学研究所にやってきた。
 天野博士には酒を──ケンタとハルカにはプレゼントを渡し、物で釣って‥‥じゃなかった、親睦を深めようと思っている。
 今宵限りは無下に断るのもいかないため、天野博士は佐津田さんを招き入れることに。
・サンタとして親睦を深めるのは実は表向きで、実は研究所を探るのが目的だった佐津田さん。
 本人はあくまでも『捜査』の一環らしいが、ベロベロに酔っぱらった状態で捜査しても覚えてるんのかね?
 捜査の途中で地下に降りてしまった佐津田さん。どこかで見おぼえるのあるジェット機やタンクの数々に首をかしげる。
 その時、エースバロンが人影に気づいて佐津田さんをヘッドライトで照らして威嚇!
しかし、すぐにチェンジして自己紹介。「名高いサンタクロースと会えて光栄です」と敬いを込めた言い方だ。
そういえば、エースバロンって佐津田さんと会ったことなかったっけ。
それにしても、自分の正体を簡単にバラす人だなぁ‥‥(しかも目の前でチェンジしちゃって)。
・2代目の火鳥さんやエースバロン、初代のエクスカイザーなど、基本的に言われたことは素直に信じる極めてピュアな心を持っている。
サンタクロースが存在すると言われれば素直に信じるし、目の前に現れればそれが偽物だとは疑わない。
人間に協力を持ち掛けらたらホイホイ付いていき(危うく犯罪の共犯になりかけた)、イタズラ電話の内容を素直に信じ(最終的には本当だった)、ドライアスに交換条件を突きつけられたら素直に応じて反故にされたら騙されたと嘆く(普通は交渉持ち掛けられた時点で怪しいと気づく)。
詐欺の格好の餌食になりそうだが、彼らにドッキリを仕掛けたらどうなるんだろう?やってみたい気もするが、罪悪感が凄すぎて実行に移せないかもしれない。
・トナカイが降らせる黒い雪に汚染され、佐津田さんが倒れてしまう。
それを知った美子先生は、住民たちに「黒い雪に触れないように」とムチャクチャな忠告をする。雪降ってるのに、雪に触れないように歩けると思うか?
・ウイルスのワクチンを引き渡す代わりに、宇宙警備隊に降伏せよと命じるドライアス。
そんな条件をのむわけにはいかないと最初は突っぱねるが、今苦しんでいる家族のために「降伏してくれ」と頼む人々。
ケンタは、ドライアスなんかに降伏してはいけないと怒るが、自分の家族に置き換えて考えると‥‥何も言えない。
実際のところ、国際常識では、例え人質を取られても交換条件をのんではならないとされている。
敵が交換条件を守る保証なんて無いし、例え交換が成功しても、交換されて得た金品等は次の戦争への資金源となり、それがまた別の国や人に対して使われることになるからである。
・ドライアスが提示した交換条件を受け入れることにした宇宙警備隊。ワクチンの為なら仕方ない‥‥のなかなぁ。
大変酷な話だが、ウイルスに汚染された人々は‥‥お気の毒としか言えないが、犠牲者になってもらうしかない。後々の事を考えたら、地球人全体を守るために降伏はするべきではないと思うのだが‥‥。この状況を知らない他国の人たちが、「ドライアスに降伏しました」と後から突然ニュースで聞かされたらビックリだろう。
・博士がミサイルを打とうにも、急いでいた為にシステムチェックを怠り、発射不能に。
一旦着陸すればタイムロス。ミサイルハッチを開ければ操縦不能。操縦を続ければハッチを開けられない──と、いわゆる『詰み』状態に陥ってしまった(でも、そもそもこういう事を想定した設定になってないといけないよね)。
すると、佐津田刑事がヌッと現れ(不法侵入)、自分がハッチを開けると申し出た。
博士は、病に侵され熱に浮かされた状態の佐津田刑事には任せられないと窘めるが、佐津田刑事は「自分に操縦できると思うのか?」と反論。しかし‥‥小学生のケンタもファイアージェットを操縦できるんだから、多分出来ると思う。
・佐津田刑事は、今までの非礼を詫び(さんざん事件を博士のせいにしていたからね)、地球のことを頼むと託していくのであった。
しかし‥‥ハッチを開けた途端に落下し、ミサイルに馬乗りになって飛んで行ってしまった(汗)。
・事件が解決し、佐津田刑事は人が変わったように博士に好意的になったのである。
これからは手を取り合って地球のために戦おうと、散々事件が起こるたびに博士のせいにして悪者扱いしていたのが嘘のようである。
しかし‥‥ファイバードと火鳥さんが同一人物だということには気づいていないようだ(なぜこんな至近距離で気づかない!?)。
一応めでたしで解決だが、佐津田さんは博士の全てを受け入れたわけではない。
期日までに税金を納めなければ容赦なく逮捕してくるだろう。
相続税がいくらになるのかはわからないが、ハルカが言う「バカみたいな電気代100万」とかを毎月払い続けてており、金が無い為にハルカの服は着たきりで、金が無いから落雷のエネルギーで蓄電までしようとしていた(失敗したが)。
そんな博士に、今さら税金が払えるのだろうか?

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