47話 決戦!ギアナ高地

・一時撤退を余儀なくされた宇宙警備隊は、少数だがなんとか助け出した人々を搬送。他の隊員に、これ以上人質を集めさせないように指示する。
血の気の荒いガードウイングは再攻撃をしかければいいというが、どうせ二の舞になって撤退するのが眼に見えてる為却下。
とりあえず、ぶっ壊されたカタルシス砲を修復する──という結論に至った。
・研究所にファイアーシャトルが着陸。
宇宙警備隊の正体は『地球人には秘密』であり、ガードチームもそれに倣い、特に車に化けている(?)時には地球人に話し声が聞こえないよう細心の注意を払っていた(エースバロンのように気に留めない者もいるが)。
しかし、それは自分たちの正体がバレなけばいいのであって、『拠点となる基地が天野平和化学研究所に存在する』という秘密は‥‥バレても知ったこっちゃない(汗)。
天野博士は、身バレを恐れて人々が降りてくるのを断るが、火鳥さんは「何を言ってるんですか!?彼らを助けないと!」と逆に天野博士を叱るのであった(酷い)。
・人質と共に残った佐津田刑事は、鞭を打たれて働かされている人々を守ろうと盾になるが、一人ではどうすることもできず、出来ることはただ‥‥身代わりに鞭で打たれることだった。
暗黒エネルギーは、人々の不幸を糧にして膨らみ、ドライアスはマイナスエネルギーを取り込んで変貌を遂げ、デビルの塔には禍々しい負のエネルギーが満ちていく。
これ以上は無理、待てない!サンダーバロンとガードチームは再突入して人々を救出するべきと判断するが、博士は断固反対。
行っても返り討ちに遭うのが眼に見えているし、なにもいますぐ暗黒世界が来るわけじゃないんだから、カタルシス砲完成まで待つべきと説得するが‥‥耳には届かず、暗黒オーラに支配されているのに気づかないなんて「耄碌している」と暴言を吐いたのである。
マイナスエネルギーを感じられない人間だが、プラスエネルギーを発する宇宙警備隊は直に感じ取ることができる。
感じられないからこそ、客観的に状況を俯瞰し判断して指示を出すこともできるというメリットもあるのだが、今の彼らには通じない。
視界が狭まり、もはや正しい判断が出来なくなってしまったサンダーバロンとガードチーム。
火鳥は、一時撤退時にも言ったが『今は待つべき』だと伝えたが、今の彼らには隊長である火鳥の声すらも届かなくなってしまい、勝手にドライアスのもとへ行ってしまった。
隊長の威厳って一体‥‥。
勇者シリーズは、2代目までは勇者と人間との関係性は『初代:友達』『2代目:兄弟』で、殆ど同じ目線か受け身。幼児層がターゲットであり、人間は全面的に勇者に守ってもらう存在だった。
3代目ではターゲット層が小学生に引き上げられた。物事の理解力や判断能力も上がる年頃となり、『主従関係』が取り入れられ、人間は全面受け身ではなく、命令次第で勇者を守る側にもなった。
「『君だったらこの事態をどう解決するか』を一緒に考えてほしい」──という狙いがあったと当時のインタビュー記事で読んだことがある。
当時、ダイレクターの玩具がバカ売れして買えなかったなぁ。
この勇者との主従関係は大当たりし、代々引き継がれることとなった。
・ドライアスに特攻覚悟で突っ込むサンダーバロンとスーパーガーディオン。
咄嗟の決断力はスーパーガーディオンが上ですね(ガードウイングの人格に支配されているのかな?)。
2人をあざ笑うかのようにドライアスが姿を現した。
ドライアスに対して、「たった一人で自分たちに勝てるつもりか!?」と煽るスーパーガーディオン。
‥‥そうだよ、たった一人で自分たちに勝てるつもりよ。だって、3人束になっても勝てなかったじゃんよ。だから尻尾撒いて逃げてきたんでしょ?あんたたちは。なのに、1人減って2人だし。どう考えても絶対勝てるはずないじゃん。‥‥どっからそんな自信出てくるんだろう?
今更だけど博士、あなたが正しい!状況を俯瞰して判断するって、本当に大事だと思うよ。
・ドライアスはサンダーバロンとスーパーガーディオンを捕らえて、暗黒エネルギーの糧にされてしまう(溶かされて養分になるのかなぁ)。
‥‥ほら、言わんこっちゃない。
彼らの叫び声が火鳥に聞こえてくる。彼らの苦しむ声が耳にダイレクトに響くらしい。
辛いだろうなぁ。命令無視して勝手に行って捕まったんだから自業自得だと思うけれど、地球が心配で心配で仕方なかった為の行動だと思うと放っておけないよね。
こういう時はどうすればいい?よし火鳥さん、スクランブル発信して宇宙警備隊の増員を要請してくれ(爆)。
・時計の音だけが聞こえる静かな夜。
ケンタとハルカが不安そうに眠っている。2人を包み込むと、徐々に笑顔になっていく。
これだけで、火鳥さんが何かを覚悟しているのがわかるシーンである。
ケンタが目を覚まして追いかけた時、火鳥は既にファイアージェットに乗り込み、飛び立とうとしていた。
この時かかる挿入曲『遠い故郷』は、オカリナで火鳥さんが吹いた曲をアレンジして作られている。
歌手はEDを担当してる佐藤幸世さん。
ファイアージェットが出動し、見えなくなっても、茫然と立ち尽くすケンタが悲しすぎます。
結局、火鳥さんもカタルシス砲が完成するまで待つことができなかった。
サンダーバロンとスーパーガーディオンの二の舞になるかもしれない‥‥けど、行かずにはおられなかった。
博士は「あと1時間で完成したのに──」と嘆くが、オイオイ、完成の時間がわかれば言ってやりゃよかったじゃん!と突っこんでしまった。
でも火鳥にとっては、1時間なんて誤差に過ぎず、極めて勝率の低いいわば『負け戦』に近くて、もはやカタルシス砲の有無は関係ないぐらいだってことなんだと思う。

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