43話 奇跡の超必殺技

・シリアス宛に、手紙を書こうとしているタクヤ。
先の惑星ムッティでメーテとの交流を見た限りでは、「シリアスは本当はいいやつみたいじゃん」と、タクヤ達は思ったのである。戦うだけが能ではない。『仲良くできるなら、仲良くするべきだと思う』と言うのだ。
シリアスが、敵である自分達のことを快く思っていないのはわかるが、それではいくら待っても事態は進展しない。とりあえず‥‥気持ちを伝えようというのだ。
う〜ん。当のシリアスは、手当てをされたり、水汲みや薪割りをしていた所を見られてしまってすっごい嫌そうだったよ。
・次の惑星に降り立ったが、誰も住んでいなかった。しかしカズキは、庭木の手入れがされているから、絶対人は住んでいるという。
するとタクヤは「孤独な草刈りに飽きた1人の老人が、住人の首を──」と怪談話をし始めると、本当に鎌を持った老人に出くわしてビックリ。
その老人は、タクヤが怪談した『草刈りに飽きた老人』ではなく、実に優しそうな可愛い老人であった。
・ジャッジという老人は、この惑星にたった1人で住んでいる。そう聞くとそても寂しそうな感じだが、ジャッジにとっては自慢の惑星で、自分が手入れしたこの惑星の美しさを是非タクヤたちに見てほしいそうだ。
かくして自分の星自慢と草刈りの腕自慢が始まってしまい、タクヤたちは長居は無用と逃げ出そうとするが‥‥ここで暮らしているジャッジにとっては、タクヤ達は唯一の話し相手。しまいには「寂しい寂しい」と泣き出してしまう。
困ったタクヤ達は、話し相手をしてやってもいいと嫌そ〜うに応じるが、「じゃぁ、ずっと星にいてくれるか?」と聞かれると、「番組の都合上、無理」とカズキ(笑)。
・この惑星を去るのは仕方ないにせよ、それならば面白い話をしてくれと頼まれたタクヤは、即興の寄席を披露する。
タクヤが「なんの話をすればいい?」と聞くと、「とりあえず第1話から話せばいい」って‥‥(^_^;)。
・シリアスは、自分宛ての手紙を読む。
その内容は、実に馴れ馴れしかった(汗)。あまりにも稚拙な内容で腹が立ち、ぐしゃっと丸めて捨てるが、レイザーは、2通目も読むよう手紙を差し出す。
カズキ「王子様ってどうなの?」は、まだ許せる。しかし‥‥タクヤ「この前の女の子は惜しかったな。今度はオイラが手ほどきしてあげる」。シリアスは、見られてしまったことが恥ずかしく、すごい気にしていることなのに‥‥(怖)。まさしく、火に油を注ぐような手紙であった(^_^;)。
・今日のシリアスは、いつになく機嫌が悪い。惑星に降り立つことをキャプテンシャークに阻止されると、すぐに反撃に出てきた。
やはり、タクヤたちの手紙が裏目に出てしまったようである(あんな人を小馬鹿にしたような手紙もらったら、私だって怒るよ)。
・タクヤたちの冒険談を聞いたジャッジは、敵シリアスが許せないと言うが、タクヤは「そうでもない」と否定し、ジャッジは首をかしげる。
「本当は良い奴みたいなんだよぉ〜」と続けようとした時、そのシリアスがキャプテンシャークと交戦中であること、そしてキャプテンシャークが苦戦していることを知らされて‥‥『シリアスは良い奴』の説得力がない(涙)。
キャプテンシャークも、イーター・イーザックも大事な仲間だから護らなければと、ドラン達は大急ぎで惑星を飛び出していった。
・キャプテンシャークを救いに来たドラン達。するとシリアスは、強力な次元振動砲をタクヤたちがいる惑星に向けて発射しようとしていた。
ドラン達がキャプテンシャークを救出するために惑星を脱出‥‥させる“作戦”に成功したシリアスは、今なら無力なタクヤ達を殺すことなど楽勝ってもんである。
シリアスは惑星をデスギャリガンで取り囲み、次元振動法を発動させる。
たちまち惑星は内部から破壊され、空はどす黒い雲に覆われ、次第に嵐のようになっていく。ジャッジが長い月日をかけて手入れした森はあっという間に形を失くし、ジャッジは「私の星が泣いている」と嘆いている。
ドラン達はシリアスを止めようとするが、自分たちのデータのすべてをサーチされていて、敵いようがない。
ついに、8人分の勇者を凌駕するキャプテンシャークさえも歯が立たないロボットを開発してしまったシリアスである。
・惑星が、今まさに滅びようとしている。
ジャッジは、『タクヤたちは選ばれた勇者。なんとしても生き残るべき』と、脱出ポッドを出して今すぐ惑星を脱出するように命じた。
しかしタクヤ達は拒否!ドラン達を見捨てて逃げるわけにはいかないし、それで生き延びられても意味がないという。
3人はドラン達から渡されたシーバー、スコープ、ライトを取り出して、「ドラン達を信じる」と言った。
・タクヤたち『主』の、ドラン達を信じる心がエネルギーとして流れ込み、ドラン達は最終合体形態となり、全エネルギーをもって『ミラクルギャラクティカバスター』を発射。見事、次元振動砲を破ったのである。
・惑星が救われ、帰ってきたドラン達を迎えるタクヤたち。
するとジャッジは、「レジェンドラ星に向かう資格がある」とした。
お爺さんの名はジャッジ。つまりレジェンドラの“審判”だったのである。
※物語の核となる人物には、その役割に相応しい英語名がつきやすい。勇者シリーズの視聴者層は幼児なので、この設定は大人の視聴者に向けた隠れサービスなのでしょうね。
物語の“核”に相応しい名前だと、そのキャラの動向から目が離せない。
5代目のビクティムの和訳は『犠牲者』。この人は敵なのに、どうして“犠牲者”なのだろうと、最終回までドキドキしながら観てた。
当時子供だった私は、「ビクティム?知らない英語の名前だ!」と英和辞典で調べたのであった(^_^;)
ジャッジは、シリアスにもレジェンドラ星に向かう資格があるという。というより、シリアスがレジェンドラ星に赴くことをレジェンドラ王が望んでいるというのである。


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