3話 心ある仲間たち

・宇宙から隕石が降ってきた?降ってきたのはテトラポット?んなまさか(笑)。
・デッカード以外のロボット達。彼らの名前はビルドチーム。無表情で突っ立っている。デッカードが話しかけると、「声音確認。命令をどうぞ」ふ〜ん、このロボット達に心は無いのですね。
・会議室では、ビルドチームに感情を与えるか与えないかでもめている。
 与える側に賛成する者有り、反対する者有りです。勿論、反対する気持ちも十分分かります。だって心を持つという事は『自我』を持つということ。自我を持ったら彼らは自分で行動するのでしょう。もし正義の心を持たなかったら、彼らはどうなるのです?万が一悪い心を持ってしまった場合、後処理は誰がするのでしょうか?責任は誰が取るのでしょうか?確かに会議で誰かが言ったように、「感情を与えることが可能なら与えるべき」。でも、持った感情が必ずしも『善』では無いのでは?‥‥‥私は、この作品と似た様な事を行って過ちを犯し、人間を次々に殺していったロボット達を、ある映画で見て知っています。人間たちはロボットに感情を与えたのですが、ある日突然ロボット達は自我に目覚め、人間を殺し始めるのです。ロボットが人間を襲った理由は、人間が居ると、自分たちの生命の源である電源やデータがいつ消されるか分からないから。その日を境に、人間とロボットの戦争が始まりました。
 人が勝つか‥‥ロボットが勝つか‥‥‥怖かったです。

★ロボットに自己を持たせる事は、理論上は可能です(TVで学者が言い切ってました(笑))。
 ですが、『万が一の場合どうするか』。対策をきちんとしておく必要性があるため、未だ作れないでいるようです。
 それに、機械に心を宿すなんて人間の倫理に反すると抗議している方も多数いるため、平行線を辿っているらしい。 (クローンの時と似たような論争です。人間が勝手に物に『自己』を与えたり、生命なる物を創り上げることは倫理に反するのだと…………)
 しかし、『理論上では可能です』と言い切っちゃうのは良いのですが、いざ現実に作るとなると、何と限りなく『不可能』に近いんだとか(なんだよそりゃ(笑))。「ロボットに自我を与える事は、まるで「ペンローズの三角形」のようである」と仰っていました。
 紙面や理論上では既に完成している。しかし、現実には決して作ることが出来ない。
 ペンローズの三角形について、詳しい説明はコチラ →


・デッカードの前に、ご近所の人たちが現れた。
 それにしても、仮にも勇者なのに「パト吉」って(笑)。パトカーだからパト吉か‥‥‥じゃぁガードスターもダ・ガーンもパト吉ってことか。
 和気藹々のデッカードと人間達。本当に彼らの正体バレバレなのね。
・デン吉と腕相撲をするデッカード。
 本気を出せば壊してしまうからとと、わざと負けてあげるデッカード。そうですよね〜、まだローンが山のように残っているから(汗)。
 わざと負けたら、何故か勇太が怒っている。勇太は、ご近所さんがデッカードの事をちやほやしたり、「弱い」だの何だの、好き勝手言うのが気に入らない。デッカードをみんなに取られちゃうと思ったのね(和気藹々すぎるから)。
 子供って独占欲は大人以上に強いようです。普段は見向きもしないおもちゃなのに、それを他人が使うと途端に取り返そうと怒ったり、母親が他人と親しくすると、苛立ったり‥‥‥勇太は、デッカードに対して独占欲を持っているのですね。
 確かに勇太にとって、デッカードがまた工場に居たときは、『自分だけのデッカード』でした。でも社会に出たデッカードは、人の目に触れ、勇太以外の人間とも接する機会も増える為、もうあの頃とは違う。でも勇太の中では、まだまだ『自分だけのデッカード』だったのですね。でも勇太は、その独占欲がデッカードを悲しませてるって気づいたようです。
・出動したデッカードとビルドチーム。心が有ると無いとでは、戦い方に何か違いは出るのでしょうか?
 そうですね。心が有った方が、やはり良いそうです。『人の目を気にする』とでも言うのでしょうか?自分の戦いぶりを、人様は見ているのですから、度を超えた闘い方や、常識から外れた振る舞い方をしてはダメでしょう。ビルドチームの闘い方を見ていると‥‥「すげえなぁ」と、まるで怖い目で見られてしまうとは。確かにビルドチームは、壊すわ倒すわ撃つわで、その振る舞い方は確かに度を越えていたように思えてなりません。
・怪電波の正体は生物だった。その電波に操られてしまうビルドチーム。電波に負けまいとするデッカード。心の有無の違いを、まざまざと見せつけられて「これほどまでに違うのか」と驚く冴島さん。
 心が無いから、彼らには『抵抗する』という意志も無い。だから容易く操られてしまうのですね。
 でも冴島さんが驚いたのは、『抵抗有る無し』では無いと思います。ビルドチームの行動を目にして感じたことを、はっきりとこの場で知ったからじゃ無いでしょうか。
 ビルドチームは、『警察ロボット』とされてはいるものの、『自分は一体何者なのか。自分の置かれている立場、自分の陥った状況』。それを何一つ、まるで理解してなかったのです。
 ただのプログラムで動くロボット、それだけで本当に良いのでしょうか?プログラムの通りにただ動くだけで、本当に人々を守り、人々の心を理解し救う事が出来るのでしょうか?‥‥出来る筈が無いと思います。自分に心が無いのに、人の心が理解できるなんて嘘です。
 冴島さんも、そう知ったのでしょう。  冴島さんの『これほどまでに違うのか』は、私は、そういう意味では無いでしょうか?
 『与えられた任務を遂行するだけでは立派な警察官といえない』。そうですね、その通りです

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