11話 激闘!シャドウ丸

・カゲロウと闘う事になってしまったブレイブポリス。でも、どうしてもカゲロウを倒す事が出来ないジェイデッカー。自我を忘れてしまったカゲロウが、自分と重なって見えた為でしょう。
 デッカードは、一度は自我を忘れても勇太のおかげで取り戻す事が出来た。しかし一歩間違えれば‥‥自分も、カゲロウの様になっていたかもしれない。デッカードにとって、カゲロウは自分のもう一つの姿だった。そのもう一つの自分がここにいる。それがなんとも切なくて哀れだったのでしょう。
・シャドウ丸はカゲロウに、「止めろ止めろ」と叫び、防戦しながらも必死に静止させようとします。でも、カゲロウは一向に止める気配が無い。それどころか、ますます暴れまくってしまう。
 ついには勇太に銃口を向けて発砲しようとしたカゲロウ。ビックリしたシャドウ丸は「そこまでやったら‥‥!」とカゲロウの銃を投げ払いました。
 ブレイブポリスは、確か最優先に人間を守るようインプットされていたはず。それなのに、人間、しかもブレイブポリスのボスである勇太君に銃を突きつけるなんて‥‥決して許される事では無いでしょう。
 シャドウ丸の「そこまでやったら‥‥」の続きは、「お前を殺さないといけない!」ですね。
 さっきまでは、カゲロウが言う事聞こうまいが暴れようが、「自我が無いのだから」と大目に見られていましたが、人間を殺そうとするなら、もう放っておけないないですね。 
 『人間を殺そうとした時点で、人間の敵』。そう決意した為、シャドウ丸はカゲロウを自らの手で殺したのですが‥‥この使命が無かったら‥‥そして、シャドウ丸が警察官じゃなかったら‥‥もうちょっと違う解決策が有ったんじゃないかなぁと今も思います。
 これって、4代目のガインとブラックガインに似ていますね。
・あずきがうるにゃんを洗っている。洗面器に入れられ、グリグリと押さえつけられて洗われているうるにゃん(うわぁ痛そ〜)。
 あずきが動いちゃ駄目だというが、うるにゃんは多分痛いんだと思う(小さい猫を、手力込めてグリグリ〜だもん)。
 うるにゃんが苦痛を感じた為(?)窓から外へ脱走。あずきも慌ててバスタオル1枚で玄関のドアを開ける(オイオイ風邪引くぞー)。 しかし、あずきってばよくバスタオル1枚で外行くよなぁ(羞恥心0)。それに、よくよく見たら風呂場の窓も全開だったような気がする。警察官の家族を持つ割には、あずきの防犯意識は皆無に等しい。
・今回の話は、『記憶・心って何だろう?』という話ですね。
 今回の演出は日高氏。日高氏演出の作品は、『記憶とは?心とは?命とは何だろう?』と、視聴者に問いかけいるような話が多い。そして、私たちに何かを投げかけようとしているような気がする。
 日高氏演出の話は、深く考えさせられたり、尚且つ、感動をもたらせてくれるのが多い。
 『邪心インティ』の話は本当に考えさせられました。
 今回は、『記憶と心は、単なるデータなのか?』を問いかける話。
 まぁ、考え方や解釈は色々と有り、理窟をこねたい所だが、とどのつまり、「ロボットの記憶と心は単なるデータに過ぎない」。単なるデータであるからこそ、コピー・移動・消去も簡単に出来る。それが自然な考え方でしょう。
 そして、新庄も同じように考えている。だからこそ、シャドウ丸に「(カゲロウに)何をするんだ!?」と言われても、「私はただデータを移し変え、コピーし、消去をしたに過ぎない。私の何処が悪い?」と、逆に、只のデータに固執するデッカードの考え方が分からない。
 要は考え方の違いなんだろうなぁ‥‥。
 私はよくパソコンで、アプリケーションソフトを使用し、ファイルを保存します。私はファイル=単なるデータだと思っているから、移動・コピー・消去を何のためらいも無く行いました。でもそんな時、「何て事をするの?このファイルには心があるのに!」と誰かに言われたら‥‥「何この人?このファイルに心が有る?何バカな事言ってるの?」と思うだろう。おそらく新庄も「何だこいつ?たかがデータごときで大騒ぎしやがって‥‥」と思っている。
 心はデータか?それとも‥‥?その論争って、決して答えなんかでやしない。人間でさえ、『心は脳のデータなのか?それとも‥‥?』と、平行線で答えなんか出る気配すら無いですからね(笑)。
・シャドウ丸の言った「カゲロウが‥‥もう少し生きてみろって‥言ったんだ」は感慨深いものがありますね。
 地上に戻った時、シャドウ丸は清清しい良い顔をしていましたね〜。
 日高さんの演出って、これ以上落ちようが無いってとこまで凹んでも、ラストは「まぁ‥‥良いんじゃないの?」と纏るのが不思議(笑)。普通あれだけ落ちたら纏まるのも纏まんないだろう!?って話も、ラストでは何故か、上手く纏まってるのがある意味怖い。


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