34話 パワージョーの恋

・現場に向かうパワージョーが、出合い頭にロボットと事故りそうになる。
咄嗟に「どこ見てやがんだ!」と怒るが、ゴメンなさいと謝ったのは超AIを持つとされる看護ロボット「ルーア」だった。
美少女のような容姿とお淑やかな性格のルーア。AIを持つロボットが周りにいなくて寂しい彼女から、パワージョーはお友達になってと言われ、浮かれてはしゃいでしまう。
・怪電波が発信されたのをキャッチしてブレイブポリスが現地に向かったが、発信源は突き止められない。
しかし、唯一パワージョーだけが敵の姿を捉えることができていた。
一人、攻撃を仕掛けるパワージョー。他のメンバーも彼に応戦したいが、何も見えないのだからどうしようもなく突っ立っているしかできない。
・怪電波の発信源でルーアを見たと言い張るパワージョーだが、他のメンバーは「何もなかった」と言って信じようとしない。
腹が立ったパワージョーはルーアが働いている病院に皆を連れていく。そこに現れたルーアは、お世辞にもパワージョーが言う「可愛い子」とは程遠く、皆は唖然。
でも、パワージョーには美少女に見えるらしくて、ルーアに何かを話しかけている。
ドリルボーイがルーアに近づくと、ドリルボーイが敵に見えたパワージョーはドリルボーイを投げ飛ばし、必死にルーアを護ろうとするので、それもまた、皆の顰蹙をかってしまう。
・ルーアの容姿をバカにされて怒るパワージョー。ドリルボーイは、自分が見たルーアの姿を描いて「こうだった」と笑う(画、うまいですね)
パワージョーは負けじと、可愛いルーアの画を描くのですが、画力が無い為にドリルボーイが描いたルーアとそう対して違わないという(爆)。
・ルーアを抱いて逃げるパワージョー。恋は盲目!ルーアを護るためなら仲間と決別するかパワージョー!?
パワージョーを追ったデッカードはルーアを破壊しようとするが、デュークに止められる。
『現実』なんて分かりゃしないというデューク。
夕陽を儚いと思う人もいれば力強いと思う人もいる。現実は人それぞれである。
更に、人間と違って自分達はセンサーで物を見ているのであって、センサーに映るものが全て正しいとは限らない。
「誰だって、本当は自分だけの現実を見て生きているのかもしれない」
デッカードは「ルーアがパワージョーの大事な人ならば護る──それでいい」と納得して銃を降ろしてくれた。
・実は、ゲームプログラマーのバブルガムシスターズが、パワージョーに幻影を見せていた。
特殊な電波をルーアを介して発生させ、『パワージョーを操ることができるか?』のゲームをしていたというのである。
あまりに酷すぎる動機に、さすがにショックを受けるパワージョー。
デッカード達は、パワージョーが浴びたという電磁波を浴びせらせ、もはや“幻影”ではなく“現実そのもの”であると驚きを隠せない。
いやはや、すっごいものを発明しましたね〜!お見事としかいえない。
ブレイブポリスは、バブルガムシスターズを逮捕して捜査終了なんてもったいないですよ。
この技術、チーフテンに利用させてやればいいんです。
・事件後、仲間と一緒にパトロールに向かうパワージョー。
店のショーウィンドウに飾ってある不格好な人形に目を細めて「懐かしい」と微笑んでいる。
パワージョーは、ルーアの“真の姿”を知らない筈である。それだけに、仲間はパワージョーの『懐かしい』という言葉に驚きを隠せないようである。
・因みに、“真実”を語る時にデュークが持ち出した夕陽のシーン。
『ある者には力強く映り、別の者には哀しく映る』。その言葉にデッカードは凄い納得したのですが‥‥私は「ん?なんか違わないか?」
夕陽を見て強いとか哀しいとかって、それって単なる個人の“捉え方”ですよね?そういう意味じゃない!捉え方じゃなくて、“見え方”が違うので変だという話である。
『デッカード達には夕陽に見えるのに、パワージョーには朝日に見えちゃう。それは何故だろう?』っていう謎を突き詰めて解明しなくてはいけないのであって、夕陽を持ち出して、その“捉え方”の話をしてもしょうがない。
それに、『私には夕陽に見える。パワージョーには朝日に見える。それがパワージョーの真実なら受け止めよう』って‥‥それは違う(全然別物だ)。
機械なんだから、全く同じ物に見えなければ、おかしいと思いなさい(汗)。
・ちなみに、ルーアを所有していたお婆さんは、勝手にロボット持ち出されて、さらに破壊されて可哀そうですね(弁償してもらいなよ)。
破壊されたルーアは『新たな職場に派遣される』とされましたが、あの病院に戻してやればいいのに‥‥。お婆さん、「役に立ってる」って嬉しがってたんだから。
ラストはショーウィンドウに飾られてるし‥‥。買い手が無いなら、早く病院にルーアを戻してあげてください。

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