闇に咲く花 第3部−8話

 闇を生きてきた。闘いに明け暮れる日々。生きる意義を持たず、見出すこともせず、ひたすら生き続けた。
 その中でという人間の女に出逢い、“生きる意義”を見つけた。
 共に過ごし惹かれるなかで、がいなくなった後のことが想像できない自分に気づく。
 がいなくなったら、俺はどうなるのだろう──。

「よせ!行ってはいけない!!」
 目覚めるのと、それは恐らく同時だった。飛び起きながら、蔵馬は手を宙にかざしていた。
 息が荒く、上手く声が出せない。苦悶に満ちながら額に手を当てると、冷え切った汗が頬を滴る。
(ここは‥‥?)
 武術会場ではない。辺りが静けさに満ちている。何より空気が違う。ここは────魔界だ。
 魔界でのの住居。そしてこの部屋は、の部屋であった。
は‥‥!」
 ベットの柵を掴んだ時、まず体に違和感を感じた。
 あの時、の前に飛び出した筈。妖気の刃を浴び、を抱えたまま吹き飛ばされ──壁に叩きつけられた。
 その筈だが、体を見渡しても、傷が見当たらなかった。
 ──夢?
 もしかしたら、を護ったつもりで、本当は‥‥護ってなどいないのか。そもそも、あの出来事自体が夢なのか。
 意識が混濁する中で、ベッドから立ち上がろうとして激痛が走る。思わず床に膝をついた。
 そこでようやく、夢ではないことがハッキリした。傷が見当たらないのは、霊界が自分を治療したからだと悟る。
(なるほど。傷は治せても痛みまでは無理か──)
 ベッドの柵伝いに這い、壁に寄りかかって辛そうに息を吐くと、床に人影があるのに気づいて慌てて振り向く。
「おい、大丈夫か?」
 黒鵺が、神妙な面持ちで蔵馬を見下ろしていた。
 黒鵺の存在に全く気付いていなかった蔵馬。さすがに心配になった黒鵺は、“頭”である蔵馬を気遣う素振りを見せる。
は無事か?今はどこにいる?」
「‥‥‥‥‥‥何が?」
「とぼけるな。は無事なのか!?」
 起きて早々、開口一番がこれかよと、黒鵺はムッとしながら頭を掻いた。
 別に黒鵺だって感謝の一言を欲しがっているわけではないが、せめて後処理の苦労を労ってくれてもいいだろう。
 答えないで沈黙していると、蔵馬はなおも問いただす。
「お前なぁ〜、ちっとは自分の身を心配しろよ。言っておくがお前──」
「無事なのか!?」
「あぁ無事だよ!!お前と一緒にこの家に戻ってきてる。が看てるから安心しろ!」
 蔵馬は、自身の重症度をどこまで把握しているのであろうか。
 あの時、霊界鬼は霊気を送り込んだものの、蔵馬に残った微かな妖気は、霊気を拒絶した。
 相反する霊気と妖気。反発する磁石のように、霊界鬼の霊気は撥ね返された。蔵馬に意識は無いというのに──。
 何度試しても同じ。霊界鬼の霊気だけが擦り減っていく。
 霊気が見えないはその事実を知らずに、“大丈夫”と慰める霊界鬼の言葉を素直に信じていたが、黒鵺は、目の前で起こる異様とも思える光景に、半ば絶望的なものを感じていたのである。
 このままではらちが開かないと、蔵馬の『撥ね返す力』を抑え込めるほどの強大な霊力──コエンマの霊気を送り込み、ようやく蔵馬の傷を塞ぐことに成功した。
 霊気に抵抗し尽くした今の蔵馬には、もはや妖気が全く感じられない。助かったのは本当にギリギリだったのだ。
「俺が思うに‥‥あの時、お前が隣にいなくて良かったんだぜきっと。あと数秒長くあの女を庇ってたら、お前が死んでいたかもしれないんだ」
 黒鵺が、蔵馬を諭す。
「しかし、俺が初めから側に居れば、に怪我を負わせることは‥‥」
「だから、そうやって思うなって。お前も女も両方助かって良かったじゃねーか。どっちが死んでも後味悪いと思うぜ。もし仮に女が独り生き残ってみろ。抱える自責は半端じゃねーだろ。とりあえず、生きてて良かったことにしとこうぜ。な?」
 まるで子供を慰めるかのように、黒鵺は蔵馬の隣に座って胡坐をかくと、蔵馬の肩をバンバンと叩いた。
 訝しそうに蔵馬が黒鵺の顔を覗き込むと、「わ〜りぃ!病み上がりだったな」と苦笑いを見せる。
(お前はいいな。いつでも楽観的で──)
 蔵馬は、やたら幾通りもの先々を見越して行動する癖がある。最悪の事態さえ見越す。最悪を想像しては悪寒が走る。
(やれやれ。俺もの事は言えんな)
 過去に一度、は妖怪に拉致され、蔵馬が助けに向かったことがある。
 無傷な状態で助けられたは、に「蔵馬もどこも怪我をしていなかった」と告げられ、安堵したのだが‥‥実はそうではなかったと、後に知らされる。
 蔵馬は妖怪を倒してから小一時間、薬草と妖力を使って取りあえず自身の出血を止め、それからを助けにいったのだと、黒鵺が口を滑らせたのだ。
 妖怪を殲滅した直後は、血だらけで立っているのがやっとだったらしいと、に喋ってしまったのである。
 黒鵺は、敵を殲滅しておきながら、すぐに助けに行かなかった蔵馬の心理が分からないと首を傾げていたが、には、その理由がなんとなく分かる。
 傷らだけのままに会いに行けば、“助けられた”ことに負い目を感じてしまうと思ったのだろう──と。
 それを聞いたは、自分の無力さに腹が立ったと、に嘆いていた。
 が『降魔の剣』を探して使おうとした一件には、自分にも原因があるのかもしれないと、黒鵺は蔵馬に謝ったが、蔵馬は黒鵺を責めることはしなかった。
「とにかくあいつは、俺に助けられるのをただ待つのが嫌らしい。無闇に動いて仇になることもあるが、それでも独力でなんとかしたいようだ」
「面倒くせぇな。大人しく待っていた方が楽だろうに‥‥。やたらもがくから、余計にこじれるんだ。もただ待ってる女じゃねぇから、お前の気持ちも分かるけどな」
「あいつに危険が及ぶならば、助けるのは当たり前だ。そもそも‥‥助けられる罪悪感とはなんだ?意味が分からん」
「お前の手を煩わせたくねぇんだろうよ。もよく俺に言ってくるぜ。「いつも迷惑かけてすまない」ってな。」
「‥‥お前、そう言われて、どう答えている?」
「“迷惑かけてる”ってなんだよ。んなの考えたこともねぇよ。お前だってそうだろ?」
「ああ」
「だがあいつは、俺が助けるたびに言うんだ。“迷惑かけてすまない”ってな。そして二言目には『助けてくれなんて頼んでない』ってな。だがよぉ‥‥そういう問題じゃねぇんだよ」
 黒鵺は、自分に対して「ごめんなさい」と深々と謝るの姿を脳裏に思い浮かべると、唇をかみしめた。
「俺が勝手に護ってるだけなんだ。それに対して感謝なんか求めたりしねぇし、まして迷惑でもねぇ。感謝も謝罪も要らねぇって何度もに言ってるが、あいつは聞きゃしねぇ」
「‥‥」
「さすがに、俺がを助けた分の対価を払えねぇって言われたときは驚いたがな。ったく‥‥俺が見返りでも請求するとでも思ってんのかよ。さっきもそのことでに口酸っぱく言ったがよぉ。‥‥ありゃぁ、わかってねぇな」
「そんな話はどうでもいい。そう言われて、お前はどう答えていると聞いている」
「あ?‥‥あぁ。どうせ否定したって「でも」とか「だって」と言ってくるんだから、聞き流すしかねぇよ。あいつからしたら、俺の身を案じてくれての言葉なんだろうよ。まぁ、それがわかってからは言われても悪い気はしなくなったが‥‥でもやっぱりの顔は堪えるしよぉ‥‥。ハァ〜俺はどうしたらいいんだろうな。正直わかんねぇ!」
が、俺の身を案じている‥‥?)
 黒鵺は、蔵馬が今頃そのような事を言い出したことが不思議だった。
 蔵馬の事だから、とっくにに対してなにか言っていると思っていたのだが、あの時の4人の会話で初めてに言ったのだ。
 今の今まで、言うタイミングを見計らっていたのか‥‥。その言葉を相手に投げかけたら、どんな反応をされるかと慎重に考えるあまり、今まで口に出さなかったのか。
 ‥‥なんとも気の長い話である。
 黒鵺は思ったことを口に出してしまうタイプで、それが自分の短所だと蔵馬から常日頃から指摘されていたが──。
「常に先を見越すのがお前の自慢だが‥‥‥‥それってあんまり羨ましくねぇもんだな」
 黒鵺は、ふと天井を見上げながら──蔵馬に向き直り、咳払いをした。
「お前、あの女の前で血だらけだったぞ。この俺も、さすがに覚悟を決めたぐらいだ。あの女が命張ってお前を護らなかったら、あのまま妖怪に殺されてたぞ」
「‥‥なに?」
 また余計な事を言ってしまったと、黒鵺は舌打ちをしながら目を逸らした。
「どういうことだ!?」
「あいつらに聞いた話だけどよ。血だらけのお前に覆いかぶさってよ、霊気を妖怪らに晒して「蔵馬を斬りたいなら、まず人間の医者の自分を斬ってみろ!」って妖怪を脅したんだとよ!すっげぇな。あとで礼を言っとけよ」
「バカな──!」
 蔵馬の表情がみるみる青ざめ、怒りで険しくなってゆくのを気づかずに、黒鵺はなおも続ける。
 気の強い女だとか、あれだけ蔵馬と喧嘩が出来る者は希少だとか、挙句の果てには盗賊業をやれば意外と良い相棒になるとか、言いたい放題である。
「お前が惚れるだけのことはあるよ。妖怪に刃物向けられようが一歩も引かねぇ。あれだけ肝が座った女は‥‥」
「ふざけるな!!が盗賊だと?それは俺が許さない。そんな危険なことにを──」
「じょ、冗談だよ。落ち着け。俺だって、を連れて盗賊なんか行くわけないだろ。そんな危険な場所にを連れて行かねーよ。当たり前だろ!」
「どうして俺を護った!?あれほど俺を捨てて逃げろと言ったのに──」
 頭を小突きながら嘆き悩む蔵馬の姿を見て、「そりゃ、お前を護りたかったんだろう」と、黒鵺は言い返した。
「必要ない。俺を庇う必要がどこにある。俺が倒れれば次はが狙われるのは明白だ。だとしたら、逃げる以外に選択肢はないはず」
「それは分かるけど──」
「俺を庇ってどうする?もしが死んでしまったら、俺は────っ」
 最後はもはや言葉にならない。頭を抱えて震える蔵馬の姿に、黒鵺はかける言葉が見つからず黙り込んだ。
 今回の件と、過去にを失いかねない恐ろしさを肌で体感した蔵馬にしか、分からない“恐怖”なのかもしれない。
 黒鵺には、確かに今の蔵馬の気持ちは理解できない。しかし、の気持ちは何となくわかる。
 蔵馬が処置室で霊界鬼から手当てを受けている間、は黒鵺を見つめなら、静かにこう語りかけた。
「黒鵺は怒るかもしれないけれど、私もきっとと同じことをすると思う。止められても‥‥すると思う」
 案の定黒鵺は怒りだし、「お前はこういうことは決して真似するな」と、の両肩を強く抱きながら懇願した。
 しかしは頑として、それは絶対にできないと言い張った。
「黒鵺が私を庇う気持ちと同じぐらい、私も黒鵺を庇いたい気持ちがあるの。『自分が死ぬかもしれない』っていう怖さよりも、護りたいって思うの。だからも、蔵馬を必死に庇ったんだと思う」
「だが、お前は人間なんだ。妖怪相手に立ち向かっても犬死するだけなんだぞ」
「人間って‥‥。さっき黒鵺、妖怪達に“人間”って言うなっていってたじゃない!」
「それは、奴らがお前を見下していたからだ!」
「じゃぁ私は妖怪と同じ立場なの?」
「当たり前だ」
「だったら──」
「でもな。言いたくはないが、妖怪の方が人間よりも圧倒的に強いんだぞ。お前も、俺を見てきてよくわかるだろう?」
 するとは、頭では分かっているけれど、それでも自分は立ち向かってしまうと答えた。
「勿論、妖怪が人間より強いのは分かってるわよ!けれど、そんな簡単に割り切れる問題じゃないのよ。なんて言ったらいいの‥‥?咄嗟に体が動いちゃうとか、頭が真っ白になっちゃうとか、その瞬間は理屈なんて無いっていうか──」
「確かに妖怪と人間の力の差は歴然ですが、それだけで護られる者を決めるのは難しいですよ。霊界人も、魂の善悪を穢れで判断していますが、やはり理屈では通らない何かがある。それが何かは──我々も模索していますが」
 雲鬼が助け船を出すと、は「私もそういうことが言いたかった」と、共感した。
 思い悩むの姿。黒鵺は、が自分の身を護るような状況を作ってはならないと心底思った。そして‥‥。
 盗賊は危険がつきもの。今まではいつ死んでも構わないと思っていたが、自分の身を案ずるの為に、必ず生きて帰ろうと誓ったのである。

 蔵馬は、黒鵺との話を、静かに聞いていた。
 この2人は刹那的な考えの持ち主と雲鬼は言っていたが、それはそれで良い関係だと思えた。
 蔵馬はと口を聞いたことは殆ど無いが、の連れだ。にもきっと、あの女はこの時の黒鵺の話をしていることだろう。
「まさか、に護られる日が来るとはな」
 蔵馬は、自身の弱さを見せてしまったことに対して「このままでは“頭”失格だな」と苦笑いを浮かべると、「じゃぁ俺に譲れよ。それでお前が“副将”だ」と、黒鵺がすかさず冗談か本音か分からぬ事を言ってのけた。
「おい、お前。会えるか?あの女と。顔合わすのが気まずいなら、俺が一緒に付いててやってもいいぞ」
 まるで子供のように気遣われた蔵馬は、本当に、これではどちらが“頭”か分からなと顔を顰めた。
「お前の女の話を聞いて心が決まった。心配するな。の事は俺が一番よく分かっている。お前があの女の事を一番よく知っているようにな」
「ハハッそうだな。それにしても、お前もやきがまわったもんだな。まさか、賊と闘った時よりひでぇ怪我するなんてな」
が無事なら構わんさ」
 立ち上がろうとする蔵馬に、黒鵺が肩を貸そうと手を差し出した時だった。部屋のドアをノックする音が聞こえて、黒鵺はドアの方に目をやった。
「あのぉ‥‥お話し中にごめんなさい。ちょっとよろしいですか?」
 ドアの隙間からがこちらを覗きこむのが見えた。蔵馬が怖いのか、おどおどした姿に黒鵺は思わず吹き出す。
‥‥。俺がいるんだ。堂々と入ってこいよ」
 黒鵺はの手をとって強引に部屋に招きいれる。
「ごめんなさい。話し声が聞こえて‥‥‥‥決して立ち聞きしようとかじゃないのよ?ただ私は──」
 ほら見て、救急カートを持っている。たまたまだと、は必死にアピールしながら決して故意ではないと強調する。
「────気にしていない」
 それは、初めてを気遣った蔵馬の言葉だった。黒鵺は目を丸くしながら、部屋の前に置きざりにされた救急カートを引き入れた。
「どうしたんだよ。何かあったのか?」
 黒鵺はに優しく聞きながら、肩を貸して蔵馬を立ち上がらせた。
「あのぉ‥‥蔵馬さん。まだ横になっていた方が良いですよ。まだ、あれから半日も経っていないんです」
「何をしに来た」
「な、何しにって。あの、が‥‥」
?──がどうした!?」
 まるで射竦めるかのように聞かれ、臆していると、黒鵺が『大丈夫だ。言え言え!』と顎でクイッと蔵馬を指した。
「あのっ、がさっき目を覚ましたんです。薬を飲ませたから、ついでに蔵馬さんも────」
 極力蔵馬と目を合わせないようカートの引き出しから薬を取り出している間に、蔵馬は黒鵺を突き飛ばして部屋を出て行ってしまった。
「では、傷を診せて下さ‥‥って、あら?」
 まるで鉄砲玉のような蔵馬に、黒鵺が肩を擦りながらククッと笑った。
「ふわぁ。あれだけの怪我をしたのに‥‥本当に凄いのね妖怪って。もう動けるなんて信じられない」
 霊界は、蔵馬の傷は塞いだものの、それ以上の治療は施していない。残りは全てのために使ってしまった。
 蔵馬だったらそう願うはずだと思ってのこと。瀕死の状態からわずか半日で、口が利け動けるほどの回復。人間だったら絶対こうはいかないと、妖怪の治癒能力にはほとほと感心する。
「蔵馬が助かったのはお前のおかげだ。恩に着るぜ」
「何言ってるのよ、霊界鬼が治療したんじゃない‥‥」
 部屋を出て行こうとするを遮るように、黒鵺はドアを背にして立つと‥‥そっとに口づけをする。
「黒鵺──」
「お前のおかげだ。俺があの場で冷静でいられたのは、お前の‥‥‥」
 黒鵺の膝が、ガクンと折れた。に寄りかかる様に──黒鵺は、崩れ落ちるように気を失った。
 慌てては支えようとするも、当然支えられるはずはなく、そのまま一緒にずり落ちていくのみである。
「どうしたの?黒鵺、大丈夫!?」
 黒鵺の額に手を当てるが、熱は無い。脈も正常。呼吸も安定している。
 もしかして?と顔を覗き込むと、そこには、とても安心したような顔で眠っている黒鵺の寝顔があった。
 初めての人間界で、恐らくろくに睡眠をとっていなかったのだろう。つねっても起きそうにもないほど、爆睡している。
 蔵馬が倒れてしまった以上、自分が代役を果たさなければならないと、ずっと気負っていたのだろう。
(なんだか子供みたいね)
 は黒鵺の呼吸に合わせるように、彼の肩をポンポンとあやす。
 彼の寝息に耳を澄ませるうちに、伝染するようにも猛烈な睡魔に襲われ、次第に重くなってゆく瞼を擦る。
 そういえばも、夜勤明けのまま一睡もしていない。とにかく忙しすぎてスッカリ忘れていた。
 人間界で黒鵺と再会してからの怒涛のような日々を思い出しながら──。
(フフ。ここで寝ちゃえ♪)
 黒鵺の胸を枕にする形で、は彼の隣に寄り添った。とてもくすぐったくて暖かくて、幸せな気持ちに包まれてゆく。
 2人は、互いの鼓動を感じながら、心地よい夢の中へと落ちていった。

 そもそも妖気の中に霊気って入るもんだろうか?混ぜるな危険!無理やり入れたら妖気が吹き飛んでしまった蔵馬です。←回復待つしか(汗)
 が拉致された件は、小説では書いておりません。一応書いてはいるのですが、異様にサスペンス調が強くなりすぎまして──。番外編の『鏡』以上にドロ〜ッとした嫌な空気になりまして‥‥。やはり“夢”は美しくなくてはいけません(^_^;)

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