39話 めざせ宇宙パイロット

・宇宙飛行士になるための訓練をするために、施設を訪れたコウタ達のクラス。
コウタは、将来宇宙飛行士になりたいだけあって、ワクワクしているのがよくわかる。
しかし‥‥それは甘かった。
ひたすらアスレチックでしごかれ、『宇宙』に関する訓練は何一つさせてもらえなかった。
こんなの聞いていない。キツイ。嫌だ。まるでラグビー部の合宿だと、嘆くコウタ達である。
平衡感覚を鍛えるため、グルグル回される機械‥‥私もやったことがあるが、あれは『目が回る』というレベルの物ではない。
・クライミングをしているコトミ。かなりの高さなのに、命綱が無いという(怖)。高さ5m程度のボルダリングなら、命綱なしでもわかるが‥‥落ちたらどうするんだよ。
そういえば昔小学校で、ひたすら上に登っていく遊具(はん登棒)の頂上間近で力尽きて手を離し、落ちて骨折した子がいたなぁ。
見ていた私達も親も学校も、怪我した本人を目の前にし、ガンガン責めてましたね(爆)。
今はすぐに遊具は撤去されちゃうけど、当時は「手を離すアンタが悪い!」で終わったんですよね。重力があるんだから、手を離せばどうなるか考えれろってやつです。
その子はそれでトラウマになるかと思いきや、ひたすら練習して今では近所でボルダリングの講師なんだから、世の中、何が縁で手に職をつけるか分からないもんである。
・この訓練は泊まりで、タクミの嘆いた通りの『合宿』のようなものみたい。
皆が寝静まった後、コウタはエクスカイザーに「訓練がキツイ」と愚痴る。
コウタは、エクスカイザーに一言「大変だね」と慰めてほしかったのだろう。しかしエクスカイザーから返ってきた言葉は‥‥「訓練だから仕方ない」だった(笑)。
思わぬ言葉が返ってきたコウタは困ってしまい、「それはそうだけど‥‥(こんなことをしても)いますぐ宇宙に行けるわけじゃない」。
大人になって、宇宙飛行士に選ばられたら、すぐにでも宇宙に行きたい!まさしく子どもらしい考えですが、現実は甘くないよコウタ。
・宇宙からやってきたエクスカイザーは、地球人のコウタにやさしく語りかける。
地球が宇宙船なら、地球人は飛行士である。宇宙船である地球の未来をどうするかは、その飛行士である地球人に全てがかかっている。

このエクスカイザーの言葉は、バックミンスター・フラーが唱えた『宇宙船地球号』である。
因みに、宇宙船らしく『宇宙船地球号操縦マニュアル』というのも存在しているのだから(実際に本も発売されている)、かなり本格的なものである。
私達地球人は運命共同体にある。誰しもが地球号に乗り込み、地球号と共に生きていかなければならず、誰一人として、地球号から降りることは許されない。
地球号を動かすためのエネルギーである燃料は、地球号に蓄えられたものを使わなくてはならず、そしてその燃料は“有限”である。しかしそのエネルギーを人類は‥‥と、人類をほぼ“愚の骨頂”として蔑み、延々と人類への“警告”が続くという、読んだ後には何とも言えない申し訳なさが残る本である。
『宇宙船地球号』は、地球を“船”という無機物として扱っているが、一方で、地球の『大地・空・水・風・生命(人類を含めたすべての生命)』を“五大”とし、1個の“生物”として扱う『ガイア理論』とは真逆の発想であり、今でも根強く対立している。
※このガイア理論は、ダ・ガーン29話のプチ話として掲載

・コウタ達の教官を務める村岡さん。次作のファイバードでは佐津田さんを演じる。
この作品では、ジェイナーを演じた伊倉さんが自作でケンタを演じ、この話で村岡を演じた笹岡さんが次作で佐津田さんを演じ、所田博士の助手を務めた松本保典さんも次作で火鳥さんを演じている。
今作のゲストで良い演技をしたら、次作のレギュラーになれるのだろうか(爆)。
・宇宙服を着た上での訓練。教官とコウタ達がハッチを開けたら、どうやら前グループが難しいボタンの操作を間違えたようで焦っているではないか。
教官は慌てるグループを一喝して叱るが‥‥そりゃ酷だよ。無理だろうよ。だってまだ9才なんですけど‥‥。
・コウタ達が乗ったロケットがガイスターに乗っ取られた。
エクスカイザーは脱出するように言い、コウタもどうやったら脱出できるかを考える。
緊急事態なんだから、教官の村岡さんが操作をすればいいものの、こんな状況であっても“訓練”として一切手を出さない(酷い)。
どうしようもなくなった時、コトミが「自動がダメなら手動は?」と案を出し、それに気づくのを待ってましたと村岡さんは嬉しそう。
ここから‥‥超難しい手動操作を、昨日来たばっかりのコウタ達が操作するというあり得ない状況に──。
マニュアルを一切読まず、臆さずにボタンをポンポン押していくコウタが凄すぎる。
・レイカー兄弟の攻撃がヒットし、プテラガイストとサンダーガイストが負傷してしまった。
敵だけど、ちょっと可哀そう‥‥。
・合宿が終わり、ちょっと自信がついたコウタ(君、すごいよ)。
何もしていないタクミも得意顔だが、さすが教官は、タクミが船の中で喚いていたことを知っており、口癖の『ダメ』と『でも』を直すようアドバイスした。
この教官、好きだなぁ〜。寒いダジャレとかあったけど、合宿所から逃げ出すタクミを掴まえて「裏返し」といって反転させるのが一番ウケた。

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