黒鵺には、蔵馬との轍は決して踏ませたくない。※4
「その男の名前は?教えてくれねぇだか」
「名前って‥‥知ってどうするんですか?」
「何言ってるだ。今度はちゃんを襲ってくるかもしれね〜べ!」
「そういや、さっき鈴駒言ってなぁ。ちゃんのこと、あいつが調べてたって」
「そうだよ酎!無表情のまま、妖怪らをめった斬りにした男なんだぜ。危険だろ!」
「‥‥」
「鈴駒の言うとおりだ。その男の名前を教えてくれ。俺達が護ってやろう」
ここまで来たら、黒鵺の名前を挙げるまで許されないような雰囲気になってきた。
「仕方ないわね。あのね──」
根負けしたが、居もしない架空の名前を挙げようとしたときだった。
部屋のドアノブがガタッと揺れたかと思うと──ドアを蹴り上げながら、一人の男が部屋の中に入ってきた。
「く、黒‥‥!」
「あ──っ!こいつだよ。オイラが見たのは」
∧※1…第2部−5話(佳奈子編)
∧※2…ヒロイン暗殺計画!?黒鵺悪夢の1日-1話
∧※3…2部-8話
∧※4…ヒロイン暗殺計画!?蔵馬悪夢の1日(全編)
web拍手で、「ブローチに関すること」「酎達を出すこと」「黒鵺と
の初喧嘩」と色々提案を頂き、それらを全て盛り込んで1つの話にしました。
蔵馬の轍は黒鵺には踏ませまいという計らい。その蔵馬の話は未UPです。というのも、蔵馬を散々瀕死に追いやってきました(『南野秀一となった貴方へ』は、もはや瀕死の域を越えている)。
さすがに気の毒といいますか、『南野〜』の小説を読まれた方から、『蔵馬が可哀想』と言われまして(笑)、出来る限り怪我しないように(^_^;)。
‥‥妖狐蔵馬、大好きですよ♪ SFやホラー映画を観慣れているせいでしょうかねぇ?